※本記事は2022年1月7日に公開いたしました。記載の内容・リンクなどはレポート公開時のものです。

会場
秋葉原UDX(東京都千代田区) 2階 イベントスペース「AKIBA_SQUARE」 & 4階 「UDXギャラリー」
開催日
2021年11月14日(日) 11:00~16:00 ※11月13日(土)は準備日
参加者数
約1300人(チェックイン数+サークル参加者数より推定)
参加サークル数
121サークル(当日欠席したサークル含む) リストはこちら

2020年初頭から断続的に続いた新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の流行は2021年9月ごろから新規感染者数にも落ち着きがみられ、日本、とりわけ東京都においても一定の平穏が取り戻されたように感じました。しかし、そこに至るまでの流行拡大期は同人イベントにとってもかなり厳しい時期であり、特に4月末のビッグサイトの貸し出しを巡る問題など、大型イベントの存続が危ぶまれる事態も散見されました。

ゲームイベントについてもBitSummit、東京ゲームショウが「一般はオンライン観覧、ビジネス・メディア・インフルエンサーは実会場」という2元方式での開催を行うなど模索が続いていましたが、課題がなくなったとも言いがたく、昨年から同人・インディーゲームデベロッパーさんに吹き続けている「向かい風」は、まだ強いままであると感じております。

そんな中で行われることとなったデジゲー博2021ですが、開催時期の11月には一定割合でワクチン接種が広まっていることを期待しつつ、かといって通常の開催スタイルに寄せるのは時期尚早であろう……ということから、あくまで昨年の開催形態──机1本1スペース、入場はチケット事前購入+連絡先記入──を維持という形にまとまりました。

サークル参加数については昨年より微減となりました。これは申込み期間がちょうどデルタ株の感染拡大最悪期(新規感染者数のピーク時期)と被ったことで、イベント開催前後の感染拡大状況を憂慮して、申込みを控えたサークル様が多かったのが一因ではなかろうか、と考えております。これ自体は先の読めないCOVID-19の流行状況ゆえ、仕方がなかったことでしょう。
こういった厳しい情勢にあっても、お申し込みを頂いたサークルの皆様、また、協賛を頂いた企業・団体・個人の皆様には篤く御礼を申し上げる次第です。

今回のサークル配置ではそのサークル数減を踏まえ、JR線側(会場東側)の窓際にあった壁配置をなくしました。通路幅をわずかでも拡大し、参加者同士のフィジカルディスタンス確保を狙う点と、4FのUDXギャラリー会場のサークル数を若干増やして上下のバランスを取りたかったという点、以上2点の意図がありました。当日は4Fにも多くの参加者の方が立ち寄っていただけたようで、一定の成功は見られたのかなと思います。

このほか、準備会での感染症対策ですが、昨年同様に机1本1スペース+応接エリアとして机中心を使っていただくことの呼びかけ、検温消毒マスク着用、などを実施いたしました。また、スタッフは直前集会にて、感染症対策のあらまし・マスクの取扱いなどを研修し、イベント前日~当日にはスタッフ休憩室のお互いが向き合わないレイアウトへの変更、昼食時も黙食と距離確保の励行、打ち上げの見合わせ……など、感染のリスク低減につとめました。
サークル様では個別に飛沫防止の仕切りをご用意頂いたりもしましたが、中には展示時の禁止事項に抵触してしまうタイプの仕切りを持ち込もうとされていた事例もありました。レンタル品の机・椅子を損傷させるおそれがある物品は使用できません。そのため「クランプ」で机に固定する方法は飛沫防止カーテンであっても禁止です。どうかご注意をお願い申し上げます。

ワクチン接種も進んだためか、当日は感染者もほぼ底をつくほどまでに流行が収まった中での開催となり、おかげさまで多くの一般参加者に御参加いただけました。中には関西などからもいらしてくださった方もおられたようです。参加者数は昨年より3割ほど増加、平年(2020年以前)比で6割ぐらいまで戻してこれました。
昨年に引き続き入場券はPeatixでの販売に限定し、さらに連絡先のお預かりを実施しました。入場券チェックの原則は「アプリのチェックインボタンをスタッフが押す」こととしていましたが、昨年、QRコードでチェックインせざるを得ない環境の方も多かったことを踏まえ、今回は事前にQRコードの読み取りにも対応出来るよう準備を進めました。入場処理は比較的スムーズに実施できたのかなと思います。
また、一般の皆様にも感染症対策にご協力をいただくことができ、おかげさまで今回開催でもクラスター発生の報せ、あるいは感染追跡の問い合わせなどを受けることなく、無事にイベント日程を完了できました。

毎年色々お願い事の多い搬入・搬出・設営について、今年は大きなトラブル等はありませんでした。一部サークル様の大がかりな機材についても、事前相談を頂いたことで適切な搬入・搬出を実施頂けました。
ただ、一部サークル様では準備会も想定していなかった机の使い方をされるなど、安全上問題があり是正をお願いする場面がございました。クランプの件からの繰り返しとなりますが、会場の設備や机椅子はレンタル品です。「お借りしているもの」という認識を各個人で持って頂き、丁寧に取り扱って頂くよう、お願い申し上げます。

また、数少ないリアルイベントへの出展の機会を、「申込み書類不備」「サークル参加費の支払い不備」等で失ってしまったサークルさんが複数いらっしゃったことも触れておかねばなりません。具体的には以下のような事由です。

  • 金額の間違い(フリースペースを申込んだのに通常スペースの申込み費用を振り込んだ)
  • 振り込み時の名義欄への、申込み番号の記載忘れ
  • サークル名未記載のカット不備
  • 同じ代表者による複数多重申込み

年1回の貴重なチャンスを失わないためにも、何卒皆様ご自身でのチェックを徹底していただくことをお願い申し上げます。また、支払いの不備に気づいた場合はまず、申込み期間のうちにすみやかに準備会に申告してください。申込み時期にもアナウンスしております通り、準備会ではこれら不備について、締切前に個別の連絡を差し上げることは、一切しておりません。

さて、次回開催についてですが、ここ二年私たちを悩ませ続けたCOVID-19の流行状況次第であることは残念ながらほぼ間違いないと思います。新たに流行し始めたオミクロン株については重症化リスクこそ低下しているとされますが、他方、感染力自体はこれまで以上とも言われ、今後の感染拡大ペースによっては人流抑制が再び呼びかけられる事もあり得ます。しかしその一方、ワクチン接種や感染予防策、また、先日コミックマーケットでも実施された「ワクチン・検査パッケージ」など、より安全にイベントを開催できる方法の模索も続けられています。こういった社会情勢の推移にも注意を向けつつ、皆様にとっての大切な「場」を続けていく努力を重ねて参ります。
なにより、次回開催は「第10回」の節目の年となります。様々な課題を乗り越え、特にここ2年はコロナ禍とも向き合いながら、ここまで続けられたことを皆様とお祝いできるよう、いつもとすこし違うことも織り交ぜてやって行ければと考えておりますので、皆様の御協力を何卒、よろしくお願い申し上げます。

そしていつものお願いで恐縮ですが、デジゲー博準備会では共にイベントを作っていただけるスタッフ参加者も募集しております。イベント自体を準備する側にご興味ご関心お持ちの方は是非準備会までお問い合わせください

最後に今回のデジゲー博2021に取材申込みいただいた団体様を一覧で掲載致します。

  • ヘイグ
  • もぐらゲームス
  • ニンテンドードリーム
  • Indiegamesjp.dev
  • IGN JAPAN
  • 電撃オンライン
  • SQOOL.NETゲーム研究室
  • FRONTLINE GAMING JAPAN
  • ゲームキャスト
  • 集英社ゲームクリエーターズCAMP

以上

みなさま、デジゲー博2021 ありがとうございました。
デジゲー博2022も、よろしくお願い申し上げます。